遺言とは

遺言について

 遺言とは、普通方式(自筆証書・公正証書・秘密証書)又は特別方式(危急時・隔絶地)に従ってされる単独の意思表示であり、遺言する人の死後の法律関係を定めたり残された方に思いを繋ぐ最終の意思表示の方法でもあります。

 遺言の制度を認めることで、人は遺言により、生前だけでなく、その死後にも自己の財産を自由に処分できることになります。(遺言自由の原則) 

 少し難しい言い方になってしまいましたが、今お持ちの財産をどなたに託すかを残された方への想いと一緒に残すことができ、その残し方にはいくつか方法があるということになります。

 この制度は、その方が頑張って取得した財産を守るいわゆる財産権の保護や、一個人としての権利や義務は個人の自由な意思にまかせるという考えから国が認めたものです。

 高齢化社会が進む現代において、例えば、認知症になってしまうのではないか、万が一事故にあった場合に財産の管理はどうなってしまうのか、頑張って築き上げた会社はどうなってしまうのか、残された家族みんな仲良く平穏に暮らして欲しいなど… 誰に何を引き継いでもらいたいのかお悩みになっていたり、将来に不安をお持ちの方も多いかもしれません。

 この度の民法大改正またはそれに付随して、自筆証書遺言における財産目録の作成方法が緩和されたことや遺言書の保管制度が設定されるなど、制度自体も皆様が利用し易くなるよう改正されてきていますし、公正証書遺言においても公証役場にて親切丁寧に対応いただけますので、将来の備えとして一つの有効な手段になるのではないでしょうか。